今年はクリスマスイブに重なった全国高校駅伝。京都・都大路を舞台にした高校生長距離ランナーの決戦の日。年末の風物詩となったこの大会は、「都大路」と検索するとほぼこの高校駅伝関連のサイトや画像で埋め尽くされるほど、すっかり世間に定着している。
年末年始の様々なスポーツの祭典の始まりの合図を鳴らすかのように、冬の寒空の下、仲間からの声援を背中に受けて、徐々に沁みこむ汗と思いでじっとりと重くなる襷をつなぎ、新年をすぐ目の前に迎えてた古都をマラソンと同じ42.195キロをチームとして駆け抜けていく。
高校駅伝ならではのスピード勝負。一区ごとに先頭が入れ替わる手に汗握る展開と、昨年の雪辱に燃える伝統校同士の戦いと、一年で成長した生徒たちの姿を見ながら、「あぁ、今年も一年が過ぎたのだな」と感傷に浸るのに持ってこい。
男子は下馬評通り、長野の佐久長聖が迫る岡山の倉敷を振り切り、4区間で区間賞を獲得する圧巻の勝利。昨年は3位に倉敷、4位に佐久長聖だった為に、チームの総合力が感じられるレース展開であった。昨年優勝の広島・世羅が20位に終わったこともあるが、1,2年生が多数を占めた佐久長聖は来年も間違いなく優勝候補だろうと胸を熱くする。
女子は昨年の15位から圧倒的な強さで優勝した宮城の仙台育英。こちらも昨年優勝の広島・世羅が9位に落ち込むなど、やはり高校駅伝は有力選手の卒業によって、毎年その勢力図が変化するのも魅力であるが、2位に入った長野・長野東や、男子の3位に入った宮城・仙台育英など、やはり強豪県というのはあるのだなと改めて理解する。
毎年、コースのアップダウン、中継点など徐々に詳しくなっていきながら、いつかは、いつかは、この冬の寒空の下、道の脇で選手が駆け抜けていく姿に声援を送りたいと願いつつ、そうだったら、どこで応援しようかと考えを巡らしながら年末へと突入する。
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