2004年11月7日日曜日

「リプリーズ・ゲーム」 リリアーナ・カヴァーニ 2002 ★★



ジョン・マルコヴィッチ(John Malkovich)の一人舞台。
嬉しいのはパラーディオのテアトロ・オリンピコ(ビチェンツァ)が出てくることか。

話としては何でも屋のリプリーが知人から殺人の以来を受け、まるで素人の白血病に苛まれる英国人を推薦することから始まる。まったくの素人が残される家族を思うがために殺人を犯し、まるで彼の罪を軽くするかのように接するリプリーに罪を告白しながらもまた殺人の報酬のお金に走る。

感じとしては全体的にセンスのいい映画。

ミラノを舞台にしているが、リプリーの邸宅はいつか住みたいと思うほどの古典建築の名作。あの空間でなら中世のイタリア絵画が映えるのも納得できる。

ファサードがあり、シンメトリーがあり、ドーリア式の柱が並び、高い天井と石張りの床、そして骨董もののピアノ。

時間をかけ夕食を楽しみ、ワインを飲み、アートを堪能する。

そんな彼等が音楽を見に行くのがテアトロ・オリンピコ。

一人遅れてくるリプリーの足音が会場中に響き渡る高質の音響が印象的。

2004/11/07
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監督 リリアーナ・カヴァーニ(『愛の嵐』)
出演 ジョン・マルコヴィッチ、ダグレー・スコット
原作 パトリシア・ハイスミス
音楽 エンニオ・モリコーネ
原題 Ripley's Game
日本未公開作品
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