2017年7月15日土曜日

中城城(なかぐすくじょう) 14世紀後半 ★★★★


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所在地  沖縄県中頭郡北中城村字大城
城郭構造 山城
天守   なし
築城主  先中城按司
改修者  護佐丸盛春
築城   14世紀後半
機能   城郭
入場料  400円
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世界遺産(琉球王国のグスク及び関連遺産群)
日本100名城
Discover Japan「いま、見ておくべき城 100」世界遺産(琉球王国のグスク及び関連遺産群)
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あちこちで耳にする「ぐすく」のつく地名。これは沖縄地方での時代区分のひとつで、フリ時代から「貝塚時代」、その次が11世紀から15世紀までの「グスク時代」。その次につづくのが、「琉球王国時代」という訳で、「グスク(御城)」と書いて、この「グスク時代」の遺跡のことをそう呼ぶという。その各地に建設されたグスクが地名に名残として残っているということらしい。

そんな沖縄における城郭であるこの「グスク」。その中でも最も状態がよく残っているのが、宜野湾市と沖縄市に挟まれた北中城村(きたなかぐすくそん)に位置する中城城(なかぐすくじょう)。東に広がる太平洋を見渡す丘陵の上に位置しており、石垣の上に立てば、180度のパノラマの美しい風景に、そのど真ん中に沖縄電力の吉の浦火力発電所が象徴的に位置しており、逆に西側に目を向けると、高速道路を挟んで逆側は「世界一危険な基地」と呼ばれる米軍の普天間飛行場が広大な敷地を占めている。

11時には打ち合わせの為に宿泊中の那覇市内のホテルにいなければいけないということで、朝ごはんは諦めて8時前にホテルを出発し、観覧時間の8時半ちょうどに到着し、入場料を支払いカートで正門まで送ってもらいながら、「このあたりはハブはでますかね?」と聞くと、「人間がちょっかい出さない限り襲ってこないから大丈夫ですよ」となんとも怪しい返事をもらい、朝一番ということで他に誰もいない様子で正門前の高台からは東に広がる太平洋の絶景に目を奪われ、南に目を向けると途中まで建設が進められて中止されたという中城高原ホテルの構造体が異様な姿を見せており、その東にはこの地方で「皆さんは初詣はどこに行くのですか?」と聞くと「普天間宮か成田山ですね」と言われるその
成田山福泉寺がの境内を見下ろせる。

入り口で渡された地図を頼りに、そこから東に向かって正門を潜り、一の郭、二の郭、西の郭、三の郭と地形に沿いながら徐々に高さを変えていく遺構を巡っていく。うっそうとする緑に囲まれながらも、明らかに人の手が作り出した構造物が作り出す風景を堪能しつつ、あっという間に汗だくになりながら裏門から抜けて次の目的地の中村家住宅へと向かうことにする。









中城高原ホテル跡

カンジャーガマ(鍛冶屋跡)

正門

南の郭









一の郭





南の郭


裏門
三の郭

2017年7月13日木曜日

那覇


今後数年、幾度も足を運ぶことになりそうな沖縄。今回は那覇市、沖縄市、南風原町と南部でいくつかの打ち合わせをするということで、折角なので前回回りきれなかった名は周辺の建築を見てまわるのとともに、那覇の中で少し土地勘を養うために街中を夏真っ盛りとなったキツイ日差しの中、できるだけ歩いてまわることとする。

沖縄市というのは、那覇の北だと思っていたが、その間に浦添市、更に北に宜野湾市があって、その北に位置するのが沖縄市だというのをやっと理解し、逆に那覇市の南を東西に走る国場川(漫湖)を渡って南には豊見城市(とみぐすくし)、更にその南に糸満市。東に向かうと、首里城や識名園までが那覇市でその東に島尻郡南風原町(はえばるちょう)。更に東に向かうと南城市(なんじょうし)と、大雑把に沖縄南部の地理を理解する。

前回訪れたのは二月。南部をぐるりと巡ったつもりであったが、やはり沖縄は暑い夏の日差しで体験してこそだと改めて実感。三連休前ということもあり、中心の国際通りは勧告客でごった返し、乗りこむタクシーでは何度も「公務員はいいですよねぇ。あんだけ休んでも高い給料もらえるんですからねぇ」との恨み節。その中でも全国で一番早い代表校が決定する高校野球で名・興南が決勝に残ったということで、球場まで見に行くんだと息巻く運転手の姿に夏の訪れを感じながら、今回も少しだけ沖縄の現在を感じるようにと思いを馳せる。