「大気が動き出した。 奴はやってくる。」
そんな書き出しから想像させるのは、十分なハードボイルドと如何にも怪しげなUMAの世界。
20年以上も前に起こった群馬の小さなマタギの村で起こった殺人事件。現在は中央通信記者を努める道平慶一がその事件の真相を追うという展開。
明らかに人間の力を超えた何者かの仕業であったその殺人事件。圧倒的な力と残虐性。そして伝説から想起される天狗の存在。
事件の陰で暗躍する米軍の動きと、事件の鍵を握る盲目の美人・彩恵子の存在。
そのオチにはぶっ飛ばされるが、UMA、謀略好きには堪らないハードボイルド作品。
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第9回(2007年) 大藪春彦賞受賞
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