2014年3月16日日曜日

オペラ 「エフゲニー・オネーギン (Eugene Onegin)」 NCPA 2014 ★★

「オネーギン、オネーゲン、オネーギン、オネーゲン」

なんとも響きが気持ちいいので、妻と二人で互いに「オネーギン」と言い合っては笑いあう。いつもの通りメンター夫妻に勧められて購入したオペラ。「コンサートよりも視覚的にも楽しめるオペラのほうがいい」という妻の要望もあり、久々に足を運んだ大きなオペラ用のホール。

この「エフゲニー・オネーギン (Eugene Onegin)」。チャイコフスキーの代表的オペラだという。チャイコフスキーといえば、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」という3大バレエかと思っていたが、オペラも手がけていたとは知らなかった。

ではその「エフゲニー・オネーギン」の原作はというと、ロシアの作家、アレクサンドル・プーシキンの韻文小説であるという。モスクワ生まれのプーシキン。19世紀初頭のロシア近代文学を支える大作家という。なんでもロシアでは最も人々に愛されている詩人であり、「我々のすべて」と言われているという。

そしてプロダクションはもちろんロシアはサンクトペテルブルクを拠点とするマリインスキー劇場(Mariinsky Theatre)。そしてオーケストラを指揮するのは現代ロシアの英雄、ワレリー・ゲルギエフ。例の小さな爪楊枝のような指揮棒の指揮者で、先日の措置・オリンピックの開会式に、オリンピックの旗を持って更新した最後の6人の一人。

そんな小さな指揮棒に導かれるように響き渡るアルファ波。その後ろから押し寄せるような睡魔と闘いながら、「一体どうしたらそんな風に遊んで暮らせるのだろうか?」とついつい疑問に思ってしまうイケメンのオネーギンの一生を見ていく。

やはり貴族が貴族として存在していた時代には、必然的にその生活を支える下部組織が存在していたことも事実であり、友人を撃ち殺してしまった事に傷つきヨーロッパを放浪したといっても、綺麗な格好で先々でパーティーに参加したりと、その放浪のイメージがまったく違う様子に、村上春樹の言葉を思い出さずにいられない。

昨年秋からどっぷりと身体と脳と浸してきたロシア文化。進めているコンペの為ではあったが、それが少しずつ点から線へと繋がってきた感じがする。次はモスクワでその線を面へと広げてできるだけ身体の中へと吸収する事にする。




マリインスキー劇場
チャイコフスキー
アレクサンドル・プーシキン
ワレリー・ゲルギエフ


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