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所在地 香川県高松市番町4-1-10
設計 丹下健三
竣工 1958
機能 庁舎
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日本の近代建築を方向付けた名建築。「海を渡る蝶」ではないが、一体どれほどの建築馬鹿達がこの建物を見るために瀬戸内海を渡ったことだろうか。
伊勢神宮に傾倒した丹下が、日本建築の繊細さをどうにか近代建築技術を駆使して意匠レベルまで昇華することができるかを考えた結果、たどり着いた限界の細さを持つ梁とスラブのラインによる打ちっぱなしコンクリートの積み重ね。細い部材の集積体として、圧倒的なマッス感をかもし出す全体ヴォリューム。
ピロティという名に相応しい、風と空気と光の流れ留まる空間に、庁舎建築として様々な都市活動が呼び込まれる。やはりピロティはこれだけの高さがないとね、と思わずにいられない。
日本建築がもつ見えない領域の境界線の存在と同様の感覚を感じさせてくれる、日本近代建築の黎明期に立ち上がった名建築。ぜひ。
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