魯迅故里を西に歩いていくと、魯迅の作品「孔乙己」(こういっき、kǒng yǐ jǐ)の舞台として描かれた咸亨酒店(かんきょうしゅてん、xián hēngjiǔ diàn)が見えてくる。通常「酒店」というと「ホテル」の意味だが、ここでは居酒屋として使われており、科挙試験合格を目指していた主人公の孔乙己(こういっき、kǒng yǐ jǐ)が日々酒を飲みに訪れていた酒屋という設定である。
その舞台のモデルとなったのが同名のこのお店で、実は魯迅の叔父さんが開業した酒屋だという。入口脇にはその飲んだくれである孔乙己(こういっき、kǒng yǐ jǐ)の像が建てられており、その彼が飲んでいたのがこの街の名前が冠されたお酒である紹興酒。
この紹興酒は中国では「黄酒(huáng jiŭ)」と呼ばれ、米を原料とする醸造酒であり、その代表的ブランドがこの「紹興酒(shào xīng jiǔ)」という訳である。店内ではこれまたこの地の代表的料理である「臭豆腐(しゅうどうふ、Chòu dòufu)をはじめ、様々な江南料理を楽しみながら、紹興酒を飲むという居酒屋となっている。
多くの観光客が訪れるのが良く分かるように、注文は自分でカウンターまで行き、写真を見ながら注文するシステム。運ばれてきた紹興酒はお碗に注いで飲み、孔乙己の雰囲気を味わえるようになっている。
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