2012年3月4日日曜日

筑波山 ★


来週の土曜日に駅伝チームの皆と景信山に昇る予定になっていたが、軽アイゼンが必要なくらいの雪ならば軽くケガ人がでそうだな・・・・と先日の大雪の影響が心配で、同程度の高度の山を選んで単独行を決行。

800m前後で電車での日帰りが可能でそこそこ楽しそうな・・・と選んだのは筑波山。アクセスも良好で、下山後には付近で温泉も可能だということで即決。ちなみに日本百名山でもある。

登山に行くのは、その前日までのリサーチで半分決まってしまうきがするが、案の定調べ終わったら深夜の2時近く。その影響か、もしくはあまりに便利な場所になるという安心感のせいか、既に登山口に着いてなければいけない時間に目が覚める。

何度来てもどんだけ本を読んでも、その良さがまだ理解できない「つくばセンタービル」を脇目に、つくば駅前のバス停から筑波山神社バス停までやく40分の道のりが700円という高額に驚きつつ、ノッペリとした街だからどこからでも見ることができる男と女のテッペンに気分も上昇。

ふもとちかくになると、かなり急勾配をもった立派な瓦屋根の家が目立つように。かつては相当な豪商が集まる街だったのか、それと雪の影響のせいか、甲冑を思い出させる複層的な瓦のヌルリとした面にセクシーさを感じる。

とてつもなくデカい鳥居をくぐって筑波山神社でお参りをし、その境内でスパッツを装着して身支度を整える。境内脇の階段を周ってケーブルカーで頂上に行く人は左の宮脇駅に、ケーブルカーと並走して登頂する人は右の登山道入り口へ。ちなみに筑波山には4つのコースが用意されているが、今日は王道と言える御幸ヶ原コースへ。

ネットで検索すると、百名山の中で最も楽な山とか、初心者でも簡単に登れますとか、そんなことが書いてあるが、「嘘だろう・・・・」と呟かずにいられないほどの急勾配の連続。身体から上る蒸気のせいでメガネがあっという間に曇り、靄の中を歩いているようでとても危険。歩きを止めて待ってはみるが一向に曇りはとれない。手を伸ばして身体からメガネを離してしばらく歩くと流石に曇りは治まり、また装着するが5分と持たずにまた靄の中へ・・・

防寒の上着と、なかに来ているユニクロのダウンを速攻で脱いで、どうにか発散する蒸気を鎮めようとするが効果なく、立ち止まってペットボトルから水を飲んでは歩き出し、靄の中に入っては止まっての繰り返し。とんだタイムロス。しかし前回はフレームレスだったが、縁ありメガネではこんなに違うかとよい発見。

こんなに煩わしいのなら、少しくらいの視界不良の方がいいということで、思い切ってメガネなしでの登頂に切り替える。靄の中より5倍は楽に歩ける。そんなこんなで予定より大幅に遅れ、クタクタになって山頂広場に到着。人心地ついてそこから10分の男体山山頂へ。ここらへんよりチラホラ雪が目に付くようになる。ぬかるんだ足元にスパッツの重要性を理解する。

また広場に戻り、今度は15分先の女体山の山頂へ。筑波山の最高峰873m地点という訳だが、ここまでの道のりも結構雪が多く残って、ケーブルカーでそのまま上がってきてしまった観光客などはかなりの苦戦を強いられている様子。女体山山頂では三角点を確保するが、そこからの眺めは

「なるほど百名山!」

とうなるほどの絶景。高所恐怖症にはかなりつらいが、なかなかのスリルも味わいながら、目の前に広がる関東平野から吹き付ける風を頬に感じることができる。

これは女体山に登らず帰ったら相当な後悔だなと思いつつ山頂広場へ戻り、先日購入したが、家の中では試しが許されなかったジェットバーナーでコーヒーを作ろうとウキウキしながらセッティング。しかし何度ライターでつけても、「ヒュー」とガスは出てるのだが着火せず・・・苦々しく思いながらも、下がってきた温度に耐えられずあえなくケーブルカーでの下山。

宮脇駅脇の江戸屋の前にある地元の街が運営するシャトルバスに飛び乗り、露天風呂付きのつくば湯へ。通常でも1050円のくせに土日だとさらに210円増しという、とんでもない値段設定に一体どんな設備が用意されているのかと思い入浴するが、いかんせん・・・・。登山客目当ての温泉の割に、ロッカーが狭い狭い。一体どうやって山リュックを入れればいいのかと、10分くらいの悪戦苦闘。結局、火がつかなかったバーナーも、沸かすはずだった2Lのペットボトルも、全部取り出して整理整頓して収める羽目に・・・

「ロッカー増やせばその分客を入れれるんだ。空間が限られてるなら、その分小さいロッカーにすればいいだろう!」というオーナーの怒号が想像できそうになり、「最悪だな・・・」と思いつつも、汗を流せることでチャラにしようと風呂場に入る。

「デジャブ?」と思うくらい、先ほどメガネで苦戦したのと同じような靄の中の風景に、風呂場内の換気が全く機能していない前世紀的な設備に「これは銭湯と同じ450円で十分だな」と思いながら露天風呂に浸かっていると、横でくつろいでいる二人が喋っているのは韓国語。

そういえば、行のバスに乗っていた如何にも山ガール的な女の子と、その彼氏が喋っていたのは中国語だったと思いだし、外国人として日本で住むのはまぁ大丈夫だとしても、こうして郊外のレジャーを自分でリサーチして、さらに出かけるというそのバイタリティーに驚く。日本人で同じように外国でもしっかりと人生を楽しむことができる人はいったいどのくらいいるのか?と思わずにいられない。

そんなことを思いながら風呂を上がると、先ほど乗ってきたシャトルバスはもう終わったという。「いきはよいよい、帰りは恐い、」である。「出た・・・」と思っていると、同じ境遇の人たちが何組かいて、それをまとめて施設からバス停まで送ってくれるという。ギリギリセーフ。

バスの揺れで眠りにつき、完全に日が落ちたつくば駅からエクスプレスで都内に送られ、新宿モンベルに火がつかないバーナーを持ちこんだら、何人もの店員さんに囲まれて「一応外で試してみましょうか?」と火をつけると完璧に着火。「上の方でマイナス5度以下だと着かないこともあるんですけどね・・・」と言われながら、「今日はどこへ行ったんですか?」みたいな事を聞かれながら店を後にする。

友人宅に泊まりに行った妻が帰宅していて、満喫した一人の週末の最後にとレンジフードの下でバーナーに火をともし、作ったインスタントコーヒーで一緒に乾杯をする。

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2012年3月4日 日曜日
天候 曇り
標高 877m
標高差 690m

10:30 秋葉原駅
→ つくばエクスプレス  快速 つくば行 45分 (1,100円)
11:15 つくば駅

11:30 つくば駅バス停
→ 筑波山行き 36分 (700円)
12:06 筑波山神社入口バス停

12:20  筑波山神社入口バス停
→ 徒歩 御幸ヶ原コース 
13:50 筑波山山頂広場

14:00 筑波山山頂広場
→ 徒歩 10分
14:10 男体山山頂
→ 徒歩 5分
14:15 筑波山山頂広場
→ 徒歩 15分
14:30 女体山山頂
→ 徒歩 10分
14:55 筑波山山頂広場


15:20 筑波山山頂駅 
→ ケーブルカー (540円) 
15:28 宮脇駅

15:35 宮脇駅脇の江戸屋前
→ 周遊バス 10分
15:40 つくば湯

16:50 つくば湯
16:55 筑波山神社入口バス停

17:10 筑波山神社入口バス停
→ 筑波山行き 36分 (700円)
17:50 つくば駅バス停

18:02 つくば駅
→ つくばエクスプレス  快速秋葉原行 45分 (1,100円)
18:54 秋葉原駅

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筑波山神社入口バス停降りてすぐの観光案内所。
暖房が効いているのでありがたい。

筑波山神社入口バス停より筑波山神社に向かう途中にある
とんでもなくデカい鳥居。



なんとなく雰囲気を醸し出す門前町。




桃の節句の季節だが、3分咲きの梅を堪能。


























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