せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ春の七草
五節句のなか、唯一、重日思想に乗らない1月7日:人日。
正月の暴飲暴食で完全に疲れた胃腸を労わり、今年一年の実りと、無病息災を願って、家族と共に土鍋を引っ張り出してコトコトと弱火で前夜より粥をゆでる。
初詣も終え、七福神めぐりを終え、厄落としを終え、賀状返しを終えて、忙しない日本の正月行事を一通りこなして、日常へと戻っていく7日の朝。「一年の計は元旦にあり」というが、気持ち新たに迎えた一年の始まりの7日間に行うことが、その一年の一番の理想の過ごし方であるということか。
そうでなくてもやるべきことは沢山ある日本の正月。やるべきことを教えて育ててこなかった子供達が、キレて、ひきこもり、他責的なうちになったとなげく日本の社会だが、その社会をつくった親達が、便利だとか、楽だとか、個の実現だとか、やるべきことをどれだけ放棄してきたのかと、鍋の様子を見ながら、正月のニュースを流すテレビを横目に見ながら思いを馳せる。
食欲をそそる出来上がった七草粥を写真にとって、遠くに住む家族に送り、向こうでも「そうだ、そうだ、作らなきゃ」と、今年も家族で季節を共有しながら一年を開始する。
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