窓を開けていると、フワーっとモニターの前を横切りながら、楽しそうに浮遊する白い綿。仕事をしながらもついつい目で追ってしまう。自宅の中に入ってきたりしたらイライラすること間違いなしだが、今日の様に天気が良い日には、なんだか心が和まされる。
この季節の北京の空にはどこからともなくこの白い綿が飛び交う。春の風物詩であり、日本ではあまり目にすることがない光景で、春に振る粉雪の様な雰囲気を楽しめる。
まるで重力をバカにするように、ふわふわ自由に飛び回り、どこにでも入ってきて、どこからも出てってしまい、手にとろうとすると「スルり」と逃げる、とても愛らしい待ち人の様。
前から気になっていたので、この際だからと一つ捕まえてみる。悪戦苦闘しながら、やっとつかまえた一房を観察し、オフィスの中国人に「これは一体なんなんだ?」と聞いてみる。
「柳树だよ」という子もいれば、
「杨树だ」という子もいる。
不思議に思い調べてみるとなるほどと。
名前は柳絮(liǔxù)と読んで、一見柳の枝から飛び出てくるものかと想像してしまうが、実際は楊樹(yángshù)から出ているものだという。では、楊樹は何か?を調べるとポプラの木だという。楊樹は北京の街路樹で、確かに街のいたるところで見かけることができる、スクッと聳える垂直性の強い街路樹。
なるほどと納得し、来年の春の粉雪を見るころには、この説明が中国語で完璧にできているようにと願う2012の春の北京。
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