朝の6時に空港に到着し、空港のWifiを利用して市内までどうやって移動するのかをGoogle Mapで調べ、「なるほどRERと呼ばれる電車で市内までいって地下鉄へ乗り換えか」と便利になった世の中を実感し、やっと出てきた荷物を持ってRERの乗り場へと向かい、今度は電車のチケットを10€で購入しようとするが、チケット販売機はコインと10€と20€のみ受け入れで、手元にある両替していたお金は50€と5€のみと早速トラブル。チケット販売オフィスは早朝だからまだ人がおらず、何とかならぬか画策すると、クレジットカードで買える販売機を見つけて何とか購入。数分後に出発の電車を逃さすように小走りでプラットフォームへと向かう。
一時間ほどで到着したホテルの最寄り駅を出ると、外は冷たい小雨。想像以上に厳しい寒さに不安を感じながらホテルに到着すると、この時間でも入れる部屋があるというので、とにかくチェックインをして冷えた身体を暖めながら、パソコンを開いて今日一日をどう有効活用できるか、リストアップしていた目的地をマップで確認しながらルートを想定していく。
まずは9時にオープンするサント・シャペル(Sainte-Chapelle)を目指しながら、近くのカフェで朝食を取るためにホテル付近でお勧めされているカフェを探し出してマッピングし、時間に余裕を持って出かけることにする。
歩くこと5分ほど、目的のカフェが位置するのはこのサン・ジャックの塔(Saint-Jacques Tower)のすぐ向かい。フランス語のみのメニューと受け答えに、久々に異国を感じながらなんとか注文を終えて、手を擦りながら見上げるこのタワー。
夏には内部に入ることができるというこの塔は、もともとこの地にあった教会の一部であり、かつ遥か西のスペインの聖地サン・チャゴ・デ・コンポステーラへ繋がる巡礼の道の始まりの地として知られているらしく、かつて映画「星の旅人たち」を観た時に、いつか時間をかけてこんな旅をしてみるのを悪くないなと思いを馳せたの旅の出発点がここであり、その巡礼路の一部として世界遺産にも登録されている建物でもあるという。
1522年に竣工したサン・ジャック・ドゥ・ラ・ブシュリー教会の鐘楼であり、その教会本体はフランス革命時に破壊され、この塔だけが残り、その後1850年代に周囲の広場とともに改修・整備が行われ今に至るということで、その時期はセーヌ県知事としてオスマンがパリの大改造に腕を振るっていた時期に重なることから、この改修において高さ52 mのこの塔がアイキャッチとしての機能を持たされたのが良く分かる。
パリの中心と呼ばれる4区の中でも、長くこの地でパリの発展を見続けてきたこのサン・ジャックの塔。その塔を見上げながら、残りのクロワッサンをコーヒーで流し込み、セーヌ川の真ん中に浮かぶシテ島へと足を向けることにする。
パリ4区
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