2012年9月30日日曜日

双节快乐


旧暦8月15日の中秋節は中国でのとても大きな节日。月餅を食べてお祝いすることで有名で、この時期には、日ごろ付き合いのある取引先などからオフィスに月餅の詰め物が届いたり、何かのイベントのお土産にもらったりと、街を歩いていてもそれらしき手提げを持っている人を良く見かけるようになる。「旧暦」ということで、月の動きによって毎年微妙に時期がづれる祝祭日でもある。

それにたいして、中華人民共和国の建国記念日である国庆节。こちらは毎年変わらず10月1日となり、この日から一週間ほどの長期連休が始まり、春节と並び何億という中国人が国内外を移動する民族大移動が始まる。

その二つが重なる今年は「双节」と言われ、街の至る所で「双节快乐」とお休み気分を盛り上げる広告を目にする。

せっかくなので日本に戻って・・・と気楽に構えていたら、あっという間に日本行きのチケットが法外な値段に高騰していて諦めて、オフィスのスタッフが家族で西安に行くので一緒にどう?と誘ってくれるので、妻と一緒の初の国内旅行が古都とはなかなか渋いなとチケットとホテルを手配した矢先の一連の反日運動。

慣れ親しんだ街ならまだしも、旅行者で溢れ何が起こるか予測不能な街への旅行はということで、万一の危険を考慮して泣く泣くキャンセルし、「日本に行く中国人が続々とキャンセルしているらしい」、というニュースに誘われ再度日本行きのチケットを検索するが、まったく値段は変わっておらず、報道がいかにいい加減なものなのか納得し、妻と二人で北京に居座ることとなる今回の国慶節。

そんな初日に、何時も出勤途中に自転車で通りがかる胡同に沢山の国旗が掲げられている風景を目にし、小さいときは実家の近くでも祝日ごとには必ず日本国旗を掲げている家庭が多かったが、最近はそんな風景を見ることも少なくなったせいで、なんだかとても懐かしい気持ちにさせられる。

地球の上でどんなに愚かな争いが起きようとも、母なる地球は今日も変わらず一回転し日にちを一つ進め、確実に次の季節へを歩を進めるんだということを感じさせられながら、赤の国旗の下をくぐり抜ける。

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