2016年2月10日水曜日

国造神社(こくぞう じんじゃ、くにのみやつこ じんじゃ) (伝)崇神天皇18年 ★★


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所在地  熊本県阿蘇市一の宮町手野
主祭神  速瓶玉命(はやみかたまのみこと)・雨宮媛命・高橋神・火宮神
社格   延喜式内社
本殿の様式 三間社流造銅板葺
別名  北宮
創建  (伝)崇神天皇18年
機能  寺社
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阿蘇神社の参道をまっすぐ進んだ遥か先に鎮座するのがこの国造神社(こくぞう じんじゃ) 。その名前からも推測できるように、相当に古い歴史を持つ神社だという。927年にまとめられた全国の神社一覧である延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)に、この肥後国は四座が記されているが、そのうちの一つでもあるという。ちなみにその四座とは健磐竜命神社(阿蘇神社)、阿蘇比咩神社(阿蘇神社)、国造神社、疋野神社という。これから見ても、阿蘇神社と国造神社がいかに強いかが見て取れる。そして機会を見つけてぜひとも疋野神社にも足を運んでみたいものである。

さてこの国造神社であるが、祀られているのは速瓶玉命(はやみかたまのみこと)。父親は阿蘇神社に主祭神として祀られている健磐龍命であり、共に阿蘇の地を開拓したといわれる神々だという。雨宮媛命は速瓶玉命の妃であり、高橋神・火宮神はその息子たち。

山の地形に沿うようにして境内が配置され、参道から深い森の中に入り込んでいくような雰囲気。坂を上りながら徐々に拝殿へと近づいていくが、その脇には山の湧き水が川となって流れていく心地よい音を聞くことができる。

この境内で特徴的なのは境内脇にある手野のスギ(てののすぎ)。巨大な杉の幹が社に収められているのであるが、どうやら天然記念物として指定されていた巨木が、台風の際に被害を受けてしまったものを切断し保存しているとのこと。樹齢2000年とも言われているのはその巨大さから想像でき、周囲の木々とも比べても圧倒的な存在感を醸し出していたのだろうと想像する。

この様な巨木がある神社はやはり何か特別な雰囲気を纏い、歴史の中で重要な意味を持ってきたのが身体で感じることができる。それだけに保護のために表面処理を施されて、屋根をかけられ、その中に納まる姿を見るのはなんとも痛ましいものである。











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