2015年12月19日土曜日

井伊谷宮社 (いいのやぐう) 1872 ★★


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所在地 静岡県浜松市北区引佐町井伊谷
主祭神 宗良親王(むねながしんのう)
社格   官幣中社,建武中興十五社
本殿の様式 神明造り
創建  1872年
機能  寺社
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建武中興十五社
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龍潭寺の横に広がる森に覆われるようにして鎮座するのは井伊谷宮社 (いいのやぐう)。創建は1872年というから明治5年という訳で、比較的新しい神社である。これは明治維新の際に鎌倉時代末期に後醍醐天皇が自ら政治を行う「親政」を開始した「建武中興(建武の新政)」において、尽力した南朝側の皇族・武将などを主祭神として新たに創建された神社郡の一つであるためであり、その際に創建された15の神社をまとめて建武中興十五社(けんむちゅうこうじゅうごしゃ)というという。

それでは、一体どんな主祭神を祀っているかというと、後醍醐天皇の第四皇子で南北朝時代に征東将軍として関東各地を転戦した宗良親王(むねながしんのう)を祀るのがこの井伊谷宮社。では、なぜ征東将軍であった宗良親王がこの地に祀られているのか?というと、東で転戦を重ねた宗良親王がこの地出身の井伊氏に助けられ、この地に亡くなった為だという。

そういう訳で、拝殿の奥に本殿が、その本殿の奥には石垣に囲まれ立ち入り禁止とされた宗良親王の御墓が位置している。そしてその立て看板には「宮内庁」の文字。上記の背景を知れば、この「宮内庁」の意味がやっと分かると言うものである。

観光地化された様子のまったくないこの境内も、2016年には横の龍潭寺の大河ブームに誘われた多くの観光客で賑わうのだろうと想像しながら境内を後にする。












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