2015年3月9日月曜日

北京空港の便利さ

空港に到着し、迎えの車を待っている。

その間にも、多くの人が到着し、同じ様に迎えの車に吸い込まれるようにして消えていく。

人が都市に到着し、ある人は電車で、ある人はバスで、ある人は自らの車で、またある人はこうして送迎の車にて都市へと吸い込まれて行く。その風景を眺めながら思う。

「空港」というのは、人がある都市に到着する、もしくは離れる時に使用する場であり、そこに留まる為のものではなく、如何に素早く本来の目的である都市へと人を運ぶことができるかが求められる機能であろう。

そう考えると、如何にスムーズに、如何に短時間に大量の人をこの場所から離すことができるか?それがその空港の能力ということになる。

道路に対して長い距離で建物に面し、同時に多くの人が送迎をすることが出来ること。
上下階で出発と到着を完全に分離すること。
他の施設と混用することなく、空港の為だけに伸ばされた専用道路に接続していること。
そしてその道路は都市の中心部へ30分ほどで接続できること。

その様に、求められる機能的要求がそのまま形態として立ち上がっているこの北京空港を見ると、それはやはりよく出来ているのだと思わずにいられない。

だがしかし、そんな機能を満足するように建物へと変換された空間に、何かしらの魅力があるのかと考えると、やはり疑問符がつくのと同時に、そんなインフラとして存在する建築に何の魅力が必要なのかという別の疑問も現れながら、到着した迎えの車に乗り込むことにする。

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