2014年6月3日火曜日

チューリッヒ空港(Zurich Airport) ニコラス・グリムショウ(Grimshaw Architects) 2004 ★★★


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所在地  チューリッヒ、スイス
設計   ニコラス・グリムショウ(Grimshaw Architects)
竣工   2004
機能   空港
延床面積 37,000㎡
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ベニス・ビエンナーレに参加するために早朝の北京を出発しAir Awiss便で昼過ぎに到着したのが乗り換え地のチューリッヒ。大学院時代にヨーロッパを回っているときに、この地でカラトラヴァ設計のチューリッヒ・シュタデルホーフェン駅とコルビュジェ設計によるコルビュジェ・センターを見るために立ち寄った時を思い出しながら、早速さすがはスイス・クオリティと思わせてくれる空間へと入り込む。

まずはグローバル時代に、空港に到着と同時にするのは携帯をつなぐこと。その時にスムースに無料wifiが提供されて、すぐに繋げられることはスイスという国の立ち位置と配慮の深さを感じずにいられない。

そしてトランジットまでの動線のスムースさ。どこにいても発着便のスケジュールが分かり、空港で何より大切な時間を見ることができる時計が至る所に設置されている。座ってくつろげるカフェやベンチが長い建物上の至る所に配置され、そのどこに座っても外の発着場とその後ろに広がる広大な緑に囲まれた美しい山々が視界に飛び込んでくる。

さらに細長い建物の真ん中には上部にトップライトが取られており、建物内どこにいても心地よい自然光を感じられる設計になっている。そしてそのどこを見ても、ミニマルだかしっかりと手の行き届いたすばらしいディテールを見て取ることができる。

無駄なものが一切ないように見せる為にはどれほど総合的にそして細かい設計が必要か。そしてそれらをバラバラなエレメントにせずに、しっかりと一つの空間として抑制を効かせる。さすがわグリムショウと思いながら短い時間を過ごすことになる。

そしてこの空港。ベニスから北京に戻る時も同じように乗換えで利用することになり、よりいろんなところを巡ってディテールを採集することができた。特に内部のコンクリート打放し壁にツラで納めたディテールや、テラスの庇が全て太陽光パネルになっている納まり、トイレのトイレもツラ納めで、手洗い部分は手を洗って水を拭く紙と其れを捨てるゴミ箱の位置から一歩も移動しなくていい機能的な設計になっていることなどをあちこち歩き回っては現在進行している様々なプロジェクトに反映せねばと収集を進める。

これだけの規模の建物なので、とても一人の建築家が全てをコントロールすることは不可能な中、建物内外全てにおいてこれだけの高いクオリティーの素材の使い方とディテールを見ると、オフィスとして長い年月の中で確実に知識と経験として蓄積されてきたその厚みに尊敬を感じずにいられない。











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帰りの乗り換え







































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