2014年4月12日土曜日

北京魯迅博物館 1956 ★★★



歴代皇帝廟を見学し、折角だからと近くに位置する魯迅博物館にも足を伸ばすことにする。魯迅(ろじん)。中国ではLǔ Xùn(ルーシュン)と発音される言わずと知れた中国文学の作家である。

1881年に生まれ、1936年にこの世を去った魯迅はその一生の中で何度も住まう場所を変えている。出生の地である中国浙江(zhèjiāng)省の绍兴(紹興 shàoxīng)から、南京、留学に渡った日本での東京、仙台、中国に戻った後の南京、北京、アモイ、光州、そして上海。

この場所が北京魯迅博物館と呼ばれるのは、上海にも魯迅公園内に位置する上海魯迅紀念館(ろじんきねんかん)という博物館があるからである。

本名は周树人(Zhōu Shùrén)といい、ペンネームの魯は母親の姓だという。代表作としては「阿Q正伝」や「狂人日記」など。変革する社会の中で苦しむ若者の胸の内を描写する。

博物館は入場料が無料であり、敷地もかなりゆったりとした中に建物が配置されており、如何にも文学好きそうな中国の若者が数人、熱心に展示に視線を送っているので、北京とは思えないほど非常に静かな時間を過ごすことができる。

この北京魯迅博物館は中国最初の名人博物館といい、魯迅に関する1万3000冊以上の書籍の原稿などにより魯迅の活動を紹介している博物館である。折角異なる文化を持つ都市に住んでいるのだから、こうしたその土地でしか見ることの出来ない文化に振れるのはなんとも贅沢なことだと思いながら展示を回ることにする。











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