2013年7月18日木曜日

石山寺(いしやまでら) 747 ★★


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所在地  滋賀県大津市石山寺
山号 石光山
宗派  東寺真言宗
創建   747
開基 良弁
機能   寺社
建築文化財 本堂、多宝塔(国宝)
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百寺
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本日からの5日間で、近江、比叡、奈良、高野、吉野、熊野、伊勢へと巡る巡礼の旅にでるの。

当初はちょっと興味を示していた父親も、一緒に言った飛騨高山を経験し、「とてもじゃないが体力的についていけないから気をつけて」と言い、妻も「足手まといになるのもあれだし、自由に楽しんできて」と言い残し実家のある東京に戻っていくので、思う存分走ってこようと最大限の旅程を詰め込む。

寺は建築といった人の管理が必要な場所は拝観時間が決まっているので、どうしてもその時間にスケジュールしなければいけないが、建築物を日の下で見るために、日が出て沈むまでを最大限に有効利用しようとしたら、日の出から参拝開始時間と、参拝終了から日の入りまでの時間を神社詣でに使うことが必要になってくる。

それを考慮に移動時間を調べて旅程を立てるが、どうしてもそれぞれの地でどれくらいの参拝時間が一般的で、早足で回ったらどれくらいで見切れるのか?そういうことは現地に行かないと分からないものなので、参拝時間は予定に入れず、運転で縮小できた時間内で何とかやりくりする。そんな無茶な方式でとりあえず一日様子を見てみることにする。

どんなに早く一日を始めたくても、足となるレンタカー屋が開く時間は変えようが無く、朝一番の8時よりレンタルを開始する。リュックに最低限の着替えとタオル。データを取り込むノート・パソコンと訪問地に関する雑誌や小説。首にはタオル、頭に登山用の防止。ペットボトルの水を買い込み、ナビに行き先設定。

東名高速を伊勢湾岸自動車へと抜けていく辺りで徐々に車の感覚がつかめだし、東名阪、新名神と抜けて、最新のナビに「運転開始から2時間が経過しました。そろそろ休憩してはどうでしょうか?」と言われる頃の大津に到着する。

駐車場代600円を支払い、徐々に高くなってきた太陽の日差しを浴びながら一つ目の目的地である石山寺へと足を向ける。まっすぐに伸びる参道が、この寺の歴史を物語るようである。その参道の突き当たりで拝観料の500円を支払い、「普通に歩いてどれくらいで回れますかねぇ?」と聞くと、「大体40分くらいですかねぁ」と。

「さっき高速降りてから一本目の道を間違えてロスした10分が痛いな・・・」と思いながら駆け足で急階段を上がっていくことにする。

北京で知り合ったブラジル人とフランス人のハーフの双子高校生が以前日本に行った時に、お父さんの知り合いが大津に住んでいるというので訪れたことがあると言っていたのもこの石山寺。190センチ近い彼らならこの階段もさぞや楽なんだろうな・・・と思いながら山一体に広がる各建物を巡っていく。

「古刹」と言えば必ず上がってくるであろうこの寺は、石山詣がかつて流行ったように、とても美しい環境の中に建てられている。秋の紅葉はさぞや綺麗だろうなと想像しながら、青葉の紅葉の下を潜りながら、徐々に上へ歩を進める。

傾斜地に建つ礼堂は、懸造(かけづくり)という長い柱を多数立てて床を支えるつくりになっている。この懸造の本堂は、清水寺、長谷寺など、観音を祀る寺院に多いという。これこそ、傾斜の厳しい山の側面に、それでもそこからの眺めを優先して建てられたことを照明するものに違いない。

またこの石山寺は、『蜻蛉日記』『更級日記』『枕草子』などの文学作品にも多く登場し、『源氏物語』の作者・紫式部は石山寺参篭の折に物語の着想を得たとする伝承があり、その紫式部の像も寺の奥に建てられている。



最近神社に行き過ぎているせいか、それとも石山寺という響きに対する期待値が大きくなりすぎていたのかどうかは分からないが、確かに美しい自然と庭園に囲まれる寺ではあるのは間違いないが、心が震える様な空気が流れているかと言えばそうではなく、ややおっとりした、なんだか文学的な優しい風が流れていくような、そんな空気の寺である。


































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