2013年7月21日日曜日

倭姫宮(やまとひめのみや) 1923 ★★★


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所在地 三重県伊勢市楠部町
主祭神 倭姫命(やまとひめのみこと)
社格  皇大神宮別宮
社殿の様式 神明造
創建  1923
機能  寺社
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月読宮からさらに北に走り、暫くすると左手に見えてくるこんもりした倉田山。坂道を上がって右に見えてくるのが神宮徴古館。左に見えてくるのが大江宏による設計の式年遷宮記念神宮美術館。その間を抜けていくと左手に大きな駐車場。炎天下の下坂道を戻って徴古館前入口から参道へ。

この倭姫宮(やまとひめのみや)。朝から巡ってきた滝原宮、伊雑宮、月読宮と同様に、伊勢神宮の内宮の別宮に当たる宮である。伊勢神宮本宮・別宮の中で創建が明確であるのはこの倭姫宮1宮のみで、1923年(大正12年)でもっとも新しい宮である。

主祭神の倭姫命は天照大神を祀る宮を定めるため、各地で候補地を探し辿りついた伊勢の地で伊勢神宮を創建したとても大切な神様である。それにも関わらず、明治以前は倭姫命を祀る神社は何処にも作られてこなかった。

ちなみに天照大神が最初に移ったところは、奈良県桜井市の檜原神社(ひはらじんじゃ)と言われ、檜原神社はその為に今でも元伊勢と呼ばれているという。

また倭姫命は日本武尊の叔母に当たり日本武尊の東征の際に天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を与えたと言われる。天叢雲剣は別名草薙剣(くさなぎのつるぎ)で知られており、須佐之男命(すさのおのみこと)が出雲国で倒した八岐大蛇(やまたのおろち)の尾から出てきた太刀で、現在三種の神器の一つに数えられ、名古屋の熱田神宮に祭られていると言われるものである。

そんな伊勢にとってとても重要な神への道。新しいと言っても既に90年はこの地に鎮座し続けているだけあり、参道は美しい木立の中を抜けていくとても気持ちのよい砂利道となっている。目の前に現れるのは綺麗に左右対称に配置された古殿地。右は空地で左に現在の社殿。いかにも神様がいるという雰囲気を感じ取れる。

拍手を打ち、手を合わせて参拝し、折角なので参道を一の鳥居まで戻ってみようと、曲がりくねる参道を戻っていくことにする。内宮・外宮から少し距離が離れていることもあり、境内の参拝客はそれほど多くは無いので、一人でこの森の聖域を十分に満喫することが出来る。

長い参道を歩ききり、やっと辿りつく一の鳥居。振り向くと、如何にもこの先は森の神が住んでいると言わんばかりの面構え。悪くない。と思いながら、横の車道を登り駐車場へと足を向ける。








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