2011年2月23日水曜日

旧イタリア大使館別荘 アントニン・レーモンド 1928 ★★★

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所在地  栃木県日光市
設計   アントニン・レーモンド
竣工   1928
機能   別荘
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鎌倉以来、東国の仏教拠点だけあって、やはりよい気が流れているんだろうと思わせてくれる日光。明治の外国人たちもそれを敏感に感じたのであろう、やはり夏の高湿時期にはこんな心地の良い場所を選んで住むべきだと納得。

霧霞む中禅寺の夕暮れを目にするとなんとも贅沢だと感じずにいられない。

「地元の材を配することに妙味がある」

それはなんたって、その土地の気候に耐えうるというのが保障されているからであり、建物が建つその土地の材料に注目するレーモンドらしくこの地方の特産である杉、それもその皮を外壁から内部まで徹底して使っている。

横縞や市松模様の外壁面。杉皮張りされたその壁面は一枚でペラッと白く仕上げる昨今の軽さとははるかに遠く、手で触ることを誘発する。

搬入やバリアフリーなどという言葉で包まれて、玄関までできるだけ近く車でアクセスできる様にされた現代建築とは違って、そのアクセス、配置も含めたセッティング自体が建築なのだと言わんばかりに、車で近づくことはできないそのロケーション。

決して冬に心地よいとは思えないが、季節によって住まう場所を変えることができた次代の夏にもってこいの空間だと納得の一作。








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