2010年12月28日火曜日

グーグル浴

ガスや水道、電気。そんな生活を支えるインフラストラクチャー。ネットというよりも、グーグル自体が現代のインフラストラクチャーになりつつあるのでは。

そんなことを思い、昨年のこの時期に,何冊かクラウド・コンピューティング関連の本を読み、一足先の断捨離とばかりに、一気にウェブ関連をグーグルに移行した。いろんな場所でパソコンにアクセスする生活だと、ローカルに保存する様々な情報を常に同期できるか頭を悩ませていたので、10年スパンで考えて消えることがないであろうネットの巨人の傘に入ることを決意。

ブラウザはクローム、Gメールを使い前時代的なアウトルックから全ての連絡先をそちらに移行+アイフォンへの同期、グーグル・カレンダーにスケジュールと共に、読書・映画・建築メモとしてアイフォンのスケジュールと同期させ、グーグル・ドキュメントでプロジェクト管理をし、グーグル・ブックマークに必要最低限のリンクをまとめ、グーグル・マップに行きたい建築・場所・レストラン等等をまとめて、そこからスケジュールへ貼り付け、虚空につぶやくよりもとグーグルのブログ・ブロガーで気になったことを綴る。

それまで使っていたクラウドとしてはエヴァー・ノートのみで、しこしこと建築のカテゴリー別にアーカイブしていたが、圧倒的スキャニング能力を誇るグーグルの世界をアーカイブとして使用する事でライフ・ログとして蓄積していくために、エヴァー・ノートに続くフリーミアムとして容量アップの為に課金をする。

ネット書籍が世を席巻した今年は、今までのアナログ書籍のデジタル化のビジネス旺盛とよく聞くが、クラウドの世界に入国するにはやはり自分の生きてきた時間と同じだけのとっちらかったアナログデータをどうにかグーグルの雨に浸してやらなければいけない。そんな作業にやっとなれてきたこの一年。

信用というよりも前提として存在すべきインフラストラクチャーだからこそ、それが失われた時は無力な身体を感じさせられる。今年起こった某大国と一企業であるグーグルとの摩擦。その為、現在でもなお大国国内では、グーグルで検索をするとすぐにアクセスできなくなったり、もちろんブロガーへのアクセスは全くできない。その代わりに西の横綱・バイドーは比較的スムースに動くのだが、二重国籍を取得するわけにはいかず、冷戦時よろしく、某国内に滞在するときは、息を潜めるようにひっそりとローカル環境の生活を送る。

そんな時間に書き溜めたことを日本に帰ってブログにアップする時に生まれる時間のギャップと時間軸の錯綜。それを受け入れることで、逆にゆっくりと考える時間を与えられると自分を納得させ、新しい一年を迎えることにする。

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