2010年12月27日月曜日

「ノッティングヒルの恋人」 ロジャー・ミッシェル 1999 ★★★★★
















I'm also just a girl, standing in front of a boy, asking him to love her.

「ラブ・アクチュアリー」と並んで、クリスマスに見るにはもってこいの一本。恐らくジュリア・ロバーツが一番可愛かった時代の作品。どんなことをしても、スターの風格が漂ってしまう彼女には、やはりスターの役が一番合うのだろう。

サヴォイ、リッツ、ビッグ・ベンといった、いかにもロンドンらしい風景もそうだが、ところどころできっちりとアイ・ストップとして風景を締めてくれるジョン・ナッシュの建物に、やはり絵になるロンドンの街並みを思う。「ロンドン―地主と都市デザイン」の作者・鈴木博之もきっと楽しんだであろう、これぞロンドン。

ポートベロー・マーケットは、ロンドンに生活を持った人なら、必ず一度は訪れたことがあると思われる超有名マーケット。一時期やたらと真似をしたAAスクールの教授が着ているような、味のあるレザー・ジャケットを探しに何度も足を運んだことを思い出す。

夏の終わりに開催される、ヨーロッパ最大級のストリート・フェスティバルと言われる、ノッティングヒルカーニバル。たくさんのサンバ隊が街を練り歩き、カリブ独特の太鼓のリズムが鳴り響き、淡い色で塗られたテラス・ハウス同様に、一日中街が賑やかに彩られる。

そんな街にぴったりの、いかにもイギリス人ぽくいちいち物言いがややこしいヒュー・グラントと、彼を取り巻くいかにもイギリス人らしい仲間達。数人でも、このように気の置けない友人と、辛いことも、楽しいことも、何気ないことも全部共有しながら時間を重ねて生きていく。そんな当たり前の時間を持つことが、一番幸せだと教えてくれる一本。
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ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・エバンス、ジーナ・マッキー、ティム・マッキナリー、エマ・チャンバーズ、ヒュー・ボネビル、ジェームズ・ドレイファス、アレック・ボールドウィン、ミーシャ・バートン
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