2017年1月27日金曜日

Izu Photo Museum 新素材研究所(杉本博司+榊田倫之) 2009 ★★


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所在地  静岡県長泉町東野クレマチスの丘(スルガ平)347-1
設計   新素材研究所(杉本博司+榊田倫之)
竣工   2009
機能   美術館
規模   地上1階
延床面積 499平米
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「クレマチスの丘」とは、富士山の裾野に位置する愛鷹山中腹にある文化複合施設。いくつかの美術館やレストラン、ホールなどが広大な庭園と一体となり広がっている。市街地からかなり遠く、自家用車が無ければアクセスが難しいことから、「こんな場所にこれだけ広大な文化施設開発をするのは、ひょっとしてどこかの宗教施設が運営を・・・」と思って調べてみると、スルガ銀行が社会貢献活動の一環として整備・運営をしているという。ちなみに「クレマチス」というのは、花の名前であり、敷地内の庭園「クレマチスガーデンで様々な種類の「クレマチス」が育てられていることからそうネーミングされたという。

全体の敷地は大きく二つに分かれており、南に位置する敷地にはこのIzu Photo Museumとヴァンジ彫刻庭園美術館があり、北側の敷地には井上靖文学館とベルナール・ビュフェ美術館が位置する。

「クレマチスの丘」と漠然とその存在は知っていても、やはり具体的にどのような建物がどのようにあるのかは把握できておらず、現地に到着してやっと理解して、限られた時間で全てを見て回れるのか受付の方に相談してチケットを購入し、まず最初に向かったのがこのIzu Photo Museum。

2009年というから比較的最近に立てられたこの美術館は写真家の杉本博司が設計(内装・坪庭)を行ったという写真・映像の為の美術館。建物の規模も500平米程とこじんまりとしたスケールで、内部は撮影禁止ということで写真は取れなかったら、静謐とした空間は、杉本氏が言うように、「古墳の石室」のような雰囲気を醸し出す。

石会談を数段あがると右手に大きな石積みの石垣が待ちうけ、ガラス扉の正面には杉本氏の作庭による庭園が視線を受けるようになっている。左手には受付とショップ、そして右手に展示室が直角に配置されており、壁に沿ってぐるりと巡ってエントランスに戻ってくるシンプルな動線となっている。それだけにエントランスのアプローチの体験と、それを受け止める庭園が重要な要素として力点が置かれている。場所の特性を生かした静謐な空間を堪能して、そそくさと次のヴァンジ彫刻庭園美術館へと足を向けることにする。









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