2015年12月6日日曜日

繁塔(繁塔,Pó tǎ,はんとう) ★★★ 974



午後に次の目的地である鄭州にむかう為、昨晩到着したのとは違う街の南に位置する開封駅にむかう為バスで30分ほど揺られる。駅にむかう前に待ちの南東の外れに位置する目的地まで足を運ぼうと、駅の一つ手前のバス停で降りて、バスを乗り換え、観光客など全くこなそうな雰囲気のバス停で下車し、かなり不安になりながらも地図を頼りに線路の下をくぐって舗装されてない道路に沿って歩くこと10分。どうやら入り口らしいものが見えてくる。

東に禹王台公園が広がり、入り口の西には先ほどの鉄塔のスリムな姿とはうって変わり、「ドテッ」となんとも太っちょな土っぽい感じの塔が見えてくる。これが繁塔(繁塔,Pó tǎ,はんとう) 。つい、読みを「fán tǎ」だと思ってしまうが、どうやら「Pó tǎ」と発音するらしい。

様々なサイトの情報がバラバラなので、中国の百度に拠ると、元々は天清寺と呼ばれる寺に建てられた塔であり、現在は国相寺という寺の一部になっているという。建設された時期は北宋時代の974年であったり977年とする説がったりとするらしいが、とにかく北宋のそのあたりの時代ということらしい。

その名は「繁さん」という人の名前にちなんだ、「繁台」という台の上に建てられているから「繁塔」という、なんともややこしいものであるが、鉄塔ともに、黄河の氾濫を逃れた数少ない建造物だといい、現在開封で残るものでは最も古い建物だと言う。

「改修中ということで塔の中は入れないので見学はタダだ」という入り口のおばさんの説明を受け、塔の周りをじっくり眺めて見ると、先ほどの鉄塔同様、こちらも塔の外壁を構成するレンガには細かく様々な仏像の姿が掘り込まれ、恐らく鉄塔よりもクオリティは高いのではと思われる。

観光地として下手に手を入れられておらず、周囲の風景もなんともいえない土っぽいバラックが立ち並ぶ中に、風景に溶け込むようにして建っているプロポーションも洗練されていないこの塔。なんともいえない哀愁が漂ってくるようである。決して悪くない風景だと思いながら、禹王台公園へと足を向けることにする。












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