2015年10月5日月曜日

代官山DAIKANYAMA T-SITE クライン ダイサム アーキテクツ 2012 ★★★


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所在地  東京都渋谷区猿楽町
設計   クライン ダイサム アーキテクツ
竣工   2012
機能   商業施設
規模   地上2階(CENTER棟)、地上3階(EAST棟)、地下1階・地上3階(WEST棟)
構造   S造
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日常業務の中で何かと参照することの多いこのプロジェクト。身体スケールや、緑の配置、微妙な起伏によって配置された様々な快適な場所と多方向に向けて開放された通路の様な内部空間。どんな時間帯に行っても多くの人で賑わっているのも納得できる、プログラムと建築が見事にマッチした建物である。

せっかく近くに来たからと、今度は植栽などのランドスケープがどのように設計されてあれほど豊かな緑の空間を作り出し、心地良い身体スケールの外部空間として建築と融合しているのか改めて観察するために足を運ぶ。

このプロジェクトのランドスケープ・デザインをされたのは古内時子氏。ふるうち設計室という設計事務所を主宰されているという。

「一体平日の昼間にこんな優雅に本を読みながらお茶を楽しめるのはどんな人種なのだ・・・」と思いながら、中も外も相当な混み具合の店内を歩き回り、ほとんどランドスケープによって決定され、ほとんど庭園の動線と大差ないその緑の多さに改めて感心し、これだけのランドスケープを毎日整えしっかりと心地良い風景にするためには相当な手間が見えないところで投じられ、しかしその費用以上の効果がこの場所にはあるのだろうと十分に理解できる賑わいに納得する。

トイレから出てくる妻を待つ間に、狭い通路にも座れる場所が設けられ、その為により狭くなる通路の為に、サインがしっかりと通路の長手方向に向けられているのを発見したり、ランドスケープの石に犬のリードを括りつける金物が備え付けられていたりと、様々な人が集っても、それをしっかりと受け入れて快適な空間を提供しようとする心配りの感じられる設計を様々なところに見つけ、これだけの人が無意識に集まってくるのは、心地良いと感じさせる多くの気配りが成せる業なのだと改めて納得する。















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