2015年3月4日水曜日

マリエン広場と新市庁舎(The New Town Hall,Neues Rathaus) 1158 ★★★


街の中心に車が入らなく、人が集まれる場所があるのはやはりいいことだとヨーロッパの都市に来るたびに思わされる。そこに住まう人も、観光に訪れる人も、まずはこの場所に来ることで街の「中心」を感じ、ここがこの街の歴史の中で重要なイベントの舞台となってきたことを知る。

そこを中心として頭の中でメンタル・マップを構築し、東西南北へと足を向けて徐々に自分の中でのこの街の地図を作り上げていく。そんなアンカーとなる場所。そして広場。

その例に違わず、このミュンヘンにも旧市街地の中心に広場がある。それがマリエン広場(Mary's Square,Marienplatz)。その東側には1874年まで役割を果たし今はおもちゃ博物館として使われている旧市庁舎(Altes Rathaus)が建つ。

広場の正面、つまり北側には現在の市庁舎である新市庁舎(The New Town Hall,Neues Rathaus)がネオ・ゴシック様式をまとって建っている。18世紀後半から19世紀にかけて興ったゴシック建築の復興運動であるゴシック・リヴァイヴァル(Gothic Revival)の際に建設された建物で、比較的新しい建物だといっても150年近い年月を経ていることになる。

また、その建物が今でも市庁舎として利用されていることに建築家として驚かされる。

そしてこの新市庁舎の入り口には仕掛け時計(Glockenspiel)が設置されており、毎日決まった時間に人形が飛び出してきて踊りを舞うと言う。さらにそのシンボルにこめられた様々な歴史や意味をガイドの人が教えてくれるのに耳を傾けながら、「まるで、ダヴィンチ・コードだな・・・」と思いながら足を進める。

広場の中心にはマリア像(Mariensäule)が塔の上に設置されており、この広場の名前もそれに由来すると言う。これは30年戦争の終了に伴い、スウェーデンの支配から解放を祝い1638年に建設された塔だという。そしてその上のマリア像はフラウエン教会にあったものを載せているという。

広場の奥行きがあまり無いために、市庁舎の全景をいれて写真を撮ることがなかなか難しく、皆できるだけ引いたり、しゃがんだりといろいろ工夫をしているなか、観光客と思われる老夫婦に「写真を撮って貰えないか?」と頼まれて、自分も膝を地面につく羽目になる。

新市庁舎(The New Town Hall,Neues Rathaus)
旧市庁舎(Altes Rathaus)
マリア像(Mariensäule)
新市庁舎(The New Town Hall,Neues Rathaus)


仕掛け時計(Glockenspiel)


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