2014年12月28日日曜日

「青い春」 豊田利晃 2001 ★★★

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スタッフ
監督 豊田利晃
原作 松本大洋
脚本 豊田利晃
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キャスト
九條:松田龍平
青木:新井浩文
雪男:高岡蒼佑 現:高岡奏輔
木村:大柴裕介
大田:山崎裕太
吉村:忍成修吾 
オバケ:EITA 現:瑛太
野球部の1年:塚本高
さぼーる(おばちゃん:小泉今日子
シンナー中毒の学生:ピース・又吉直樹
お礼参りする学生:佐久間一行
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父は俳優の松田優作で、弟も俳優の松田翔太という松田龍平。あまちゃんでの好演が懐かしいが、その彼のデビュー間もないころの作品。松本大洋の漫画を原作として実写からされたなんとも雰囲気のある不良モノの青春映画。

高校の屋上に集り、柵の外に立ち、手を離して倒れていくまでに何回手を叩けるかを競う「ベランダ・ゲーム」に興じる不良グループのメンバーは、松田龍平演じる九條、新井浩文演じる青木、高岡蒼佑演じる雪男と、不良モノといえばすっかり馴染みとなった役者たち。

「あっぱれさんま大先生」で人気者であった山崎裕太や、「リリイ・シュシュのすべて」で市原隼人を苛める役を演じた忍成修吾など、演技に定評のある役者を脇に揃え、昔の番長像とは一線をかくす、静かな中にも強い何かを感じさせる松田龍平の演技はその後の活躍を案じさせるのに十分なモノである。

挿入歌はミッシェル・ガン・エレファントの「赤毛のケリー」に「Drop」と、画面から音楽までなんとも雰囲気のある作品に仕上げられており、普通の不良映画と思って見始めるとそのクオリティの高さに度肝を抜かれる。どんなに刹那的であっても、それでも粋がって生きなければいけない青い春。悲しくなるくらいの刹那さが画面を覆う。

この作品からおよそ10年で映画「舟を編む」とテレビ小説「あまちゃん」と、世間の認める役者まで上り詰めた松田龍平。良い映画を観ることができたと気分がよくなり、「テレッテッテッテッテッテレテレ」とあまちゃんのテーマソングを口ずさみながら画面を閉じることにする。






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