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所在地 ヴェネツィア(Venezia)
設計 マウロ・コドゥッシ
竣工 1260
機能 病院
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サンタマリア・ デイ・ミラーコリ教会を見学し、展示会場の様子も見に行かないといけないので、展示会場であるアーセナーレ(Arsenale)に向かう途中に、せっかくなので、カルロ・スカルパ設計によるクエリーニ・スタンパリア財団(Querini Stampalia Picture Gallery)を見ていこうと、イタリア人スタッフと道を進むと、その途中にぽっかりと開けた広場に面して如何にも歴史のありそうな建物が見えてくる。
イタリア人に聞くと、横の大きな教会がサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会と呼ばれ、その脇に隣接されるのが、スクオーラ・グランデ・ディ・サン・マルコ(Scuola Grande di San Marco)と呼ばれる、かつてのコミュニティセンターの様な機能を持った建物であり、現在は市民病院として利用されているという。
中に入ってみると、奥の病院の入口までの間に展示室の様な場所があり、それを眺めていると監視のおじさんが、「上にもあるから見ていきな」と声をかけてくれる。脇にある階段を登ると立派な天井に目がいく豪華な展示室へと入っていく。
この建物の名前についている、「スクオーラ」というのは、中世ヴェネチアにおいて一般市民の生活で大きな役割を果たした組織の呼び名であるという。その中でも、「グランデ」という名前がつくのはかない大規模のものであり、たった6つしかなかったのだという。そのグランデを冠したこの建物が中世のこの都市でどれだけ勢力を誇ったかがこの空間から伝わってくる様である。
展示台のデザインも「流石はイタリア」と思わせる非常に凝ったものになっている。しばし静かな展示室で時間を忘れて、中世の街にやってきたんだと徐々に感じることになる。
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