2014年6月4日水曜日

パラッツォ・コルネール(Palazzo Corner) ヤーコポ・サンソヴィーノ 1532頃 ★


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所在地  ヴェネツィア(Venezia)
設計   ヤーコポ・サンソヴィーノ
竣工   1532頃
機能   住宅、庁舎
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リアルト橋のたもとのマーケットで、水揚げされたばかりの新鮮な魚介類がテーブルに並べられていく姿を見物し、用意してあったグーグル・マップ上にマッピングしてあった建築物の位置とGPSを頼りに人一人が通れるような路地を進んでいく。

日本の路地と違うのは、日本では左右を挟むのはせいぜい二階建ての住宅であるが、この街では優に6階建てはありそうな壁が遥か上まで伸びているため、垂直性の強い路地となっている。床も壁も全てか石造りの為に音の反響は強く、自分の身体を否が応でも意識しながらランニングを進めていく。

重要な建築物は運河に面している為に、その主要ファサードが運河に向かうことになる。そして主要な交通手段が船であったため、各建築には運河から直接アプローチする方式がとられていた為に、建築と運河の間には空間が取られておらず、建築の外形がすなわち運河の外形となっている。

その為に建築を見ようとすると、どうしても反対側からアプローチすることになる。巧いこと正面に道が繋がっていればいいが、なかなかそう巧くはいかず、どうしても斜め向かいからの見物となる。

そしてこのパラッツォ・コルネール(Palazzo Corner)もそのタイプに分類される為に、向かいの運河に垂直に走る道を何本か運河まで行って見てどこが一番近く見れるのかを試しながらやっと一番正面に近づける場所を見つけることになる。

さてこのパラッツォ・コルネール(Palazzo Corner)。先程までの「カ」と呼ばれる邸宅と同様に、元々は貴族の邸宅であったが、現在はヴェネツィアの県庁舎として使用されている為に、「宮」を意味する「パラッツォ(Palazzo)」の名前が冠せられている。

元々の建物が1532年に火事で焼失し、ルネサンス期の建築家ヤーコポ・サンソヴィーノにより再度建築されたため、そのファサードも天を突くようなゴシック・スタイルではなく、るルネサンス様式が採用されているため、大規模の邸宅ということは図るがそれほどの華やかさは感じさせない建築である。








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