2014年6月4日水曜日

サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂(Basilica di San Giorgio Maggiore) アンドレア・パラーディオ 1610 ★★★


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所在地  ヴェネツィア(Venezia)
設計   アンドレア・パラーディオ
竣工   1610
機能   教会
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ベニスの建築家として幾つかその作品を見てきた現代建築の巨匠・カルロ・スカルパ。そしてもう一人は中世のこの都市で活躍し、その後スカルパよりもはるかに大きな影響を世界中の建築に与えた建築家:アンドレア・パラーディオ(Andrea Palladio)。

パラーディオといえば、ベネチア北西部の小さな街ヴィチェンツァに多くの作品を残し、ヴィチェンツァ自体がパラーディオ博物館といえるように、多くの建築が残されている。

イニゴ・ジョーンズに代表される18世紀のイギリスの貴族達が、修学の最終行程としてのグランド・ツアーで向かったのが歴史上の建築を実物として見せてくれる生きた教科書としてのイタリア。そこで出会った数世紀前の建築家・パラーディオ。彼らによってパラーディの建築と著作が再発見され、パッラーディオ主義とよばれる建築運動をヨーロッパ中に巻き起こすことになる。

そのパラーディオがこのベニスに残したのは街の重要な景観を作り出す二つの教会。カナル・グランデからラグーンに出る前に右手に見えてくる島。その島に建つ高い鐘楼を備えた印象的な教会。それが1610年に完成したサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂(Basilica di San Giorgio Maggiore)。

ベニスという都市の構成を考えても、この教会の建つ島は明らかに都市計画としても、そして風景としても重要な意味を持つ場所であったはずである。その為に、790年頃には既に最初の教会建設が始められ、982年に正式に島全体がカトリック教会のベネディクト会に譲渡されたという。

これも我々日本人にはなかなか馴染みが無いが、ベネディクト会というのは、カトリックの中の一つの修道会の名称であり、他の修道会には、イエズス会、フランシスコ会、パウロ会などがあるという。またカトリックというのはキリスト教の中に一つの宗派であり、他に正教会(ギリシャ正教、ロシア正教など)、聖公会(英国国教会)、プロテスタントなどがある。

なのでキリスト教という宗教のカトリックという宗派のベネディクト会という修道会の教会ということになる。

長い歴史を持つ教会も1565年にパラーディオによる改修が始められることになる。1580年にこの世を去ったパラーディオはその完成を見ることなく、彼の死後の1610年にやく50年の歳月を費やして改修工事が完成し現在の姿となった訳である。









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