2014年4月9日水曜日

トレチャコフ美術館 モダンアート館 New Tretiakov Galleries 1985 ★★


スタッフのロシア人が進めてくれた中の一つがこのトレチャコフ美術館。クレムリンに近いのが古いもので、こちらが新しいものというので、新館なのだと思っていたが、どうやらネットでは英語でこの情報を探すのはなかなか難しい。

英語では「The State Tretyakov Gallery on Krymsky Val」と呼ばれ、1985年にモダンアートのコレクションの為に新設されたようであるが、詳しい情報は分からず。

宿泊しているホテルの近くに位置するトレチャコフ美術館はモスクワの商人であった、トレチャコフ兄弟が自らのアート・コレクションを展示する為に自宅に1851年開いたギャラリーを元にしているという。

今では世界有数のロシアファインアートのコレクションとなっているから、モスクワに行くならクレムリンと並んで必ず訪れる価値のある美術館だという。

郊外まで足を伸ばしヘトヘトになっているがこれが最後のモスクワ訪問だと考えるとどうしてもこれだけは訪れておきたいと思い途中下車で向かったのがこのトレチャコフ美術館の新館にあたるモダンアート館。モスクワ川沿いに位置するこの美術館。

最寄り駅を下車すると、目の前に広がる広場と強い都市軸。そして中心に彫像。やはりこの様な都市のアイコンがあると、初めて訪れる都市でも駅を出て方向を確認しようとしながら地図と照らし合わせると、簡単に地図と実際の方向が理解できる。これは一つこの様な都市計画の利点であろう。

方向を確認し、距離感を確認し、先程の教訓を生かし疲れた身体に鞭打ち徒歩で向かうことにする。どうやら前を行く4人組の学生らしきグループも美術館に向かっているような雰囲気なので、着いていくと途中で右に折れて学校らしき敷地の中へ。「近道なのだろうか?」と思いながらついていくが、どうやらそこは行き止まり。「美術館に行くのか?」と聞くと、彼らは英語を話せるようで「そうだから、ついてくればいいよ」と。

「それにしては道を間違えていたじゃないか・・・」と思いながら、ヘトヘトになりながらもついて行く。するとモスクワ川沿いの広場に出て、その先に非常に長い建物が見えてくる。これが目的地である、トレチャコフ美術館の新館。

横長い建物だけに、中央に位置する入口から階段で展示室のある2階に上がると、必然的にぐるりと横長に配された展示室をめぐっていくことになる。ただでさえ巨大な美術館なのに、この長い一日の最後の訪問地ということで、じーんとした疲労感を感じながら展示を見ていく。

ロシア構造主義を代表する、ウラジーミル・タトリンの「第三インターナショナル記念塔(1919年)」の巨大な模型を眺め、更に上階へと進み展示室をめぐっていく。そうすると途中で展示の準備の為か回遊式の動線が遮られている。その為に今来た長い動線を再度引き返さなければいけないということになる。

ヘトヘトになってなんとか辿りついたクロークで荷物を返してもらい、その前のベンチでなんとか足の疲労を回復しながら、一体この街の人は一日にどれだけの距離を歩くのだろうかと思いを馳せることになる。




















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