2014年3月19日水曜日

内視鏡検査 

本日は内視鏡検査に腸の検査と、胃カメラによる胃の検査。数週間前から続く下血の様子が怪しいので、胃癌を患った一親等もいるということで、この歳で一度両方とも検査をしておくといいという医者の勧めに従って、アメリカ資本の先端の病院で検査を受けることにする。

さすがにアメリカ資本ということだけあって、治療も保険での支払いが可能かどうかが確認できない限り受け付けないという。幸い近しくお付き合いさせてもらっている友人が医師として勤めている病院でもあったので、話をつけてくれて比較的スムースに手続きが終わり、英語の流暢な中国人の医師に診察をしてもらう。できるだけ早めに胃カメラと内視鏡検査を行うことになるが、その検査の日を決めるにも、保険が降りるかどうかの確認が取れなければいけないということで、数日後に改めて電話するという。

国民皆保険に慣れた日本の生活からすると、「この時間の間に病状が悪化したらどうするつもりだ」と怒りたくもなるが、基本のベースを抑え、あとは高い値段を払って保険に加入して自己責任で医療を選択するというアメリカナイズされた病院の現場を見ると、いったい何がいいのかと考えずにいられなくなる。

そんな訳で一週間後に検査を予約し、「当日は全身麻酔をしますので、マンションの契約や高額の買い物などは控えるようにしてください」という医者の言葉に、「そんなに蓄えないので大丈夫です」と恐らく9割の人が同じ言葉を返すだろうと思われる内容を中国語で伝え、少々気恥ずかしくなりながら、検査の3日前から始める繊維ダイエット、前日からの絶飲絶食、それに前日夕方からの下剤の説明を受けて帰宅する。

そして迎えた前日。恐らく内視鏡検査は以前に東京でも受けていたはずだが、これほど下剤が苦しいという記憶はなかった。1リットルの水に粉上の下剤を溶かしてとにかく飲む。「2袋目から効果がでてきますので」という言葉が間違いでなく、コップ一杯飲んではトイレに駆け込んで、泣きそうになりながらまた水を飲むという繰り返しで、なんとか飲みきったと思ったら、一時間後の次の下剤の時間がもうすぐに・・・・

「こんな苦しい思いをするなら検査なんか受けなくても・・・」と思うくらいの強烈な下剤。夜もほとんど眠れずに朝の分の下剤の時間。横でスースー寝ている妻の姿をやや恨めしく思いながらなんとか課せられた4袋を消費する。午後からの検査のために、何かの勉強会に参加するという妻を見送り、一人ふらふらしながら時間を過ごし病院へ。

直接胃腸科の受け付けに行くと、着替えをさせられすぐに診察台に。医師と看護婦合わせて10人近い大所帯。簡単な説明を受け、口に管を加えさせられ、しばらくすると意識がなくなる。気が付くと「すでに終わりました」とどれくらい時間がたったかも分からない。「これが現代の医療か・・・」と少々ふらふらする身体をお越し、やってきた妻と一緒に説明を受ける。

「胃と腸に小さなポリープが見つかったので切っておきました。それを今精密検査して調べていますので、結果が出次第連絡します。でも大きな問題はないかと思いますよ。これはあなたにとって良いニュースですよ」という医師の説明を受け、ふらふらになりながら、やっと食事がとれるという生物としての根源的な喜びを感じながら病院を後にする。

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