2014年2月3日月曜日

江津市役所 吉阪隆正 1962 ★★



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所在地  島根県江津市
設計   吉阪隆正
竣工   1962
機能   市役所
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こんな風に真面目に一つ一つの記事を書いていたら、山陰旅行を書き終える頃には年末になってしまっているだろうと理解し、簡潔に方向を変えることに決める。少しくらいライフ・ログから漏れてしまう感情は余り気にしないようにと心に決める。

さて、昨晩すっかり酔っ払い、どのタイミングで寝たのか覚えておらず、寝起きと共に内湯に浸かり昨晩の記憶を整理する。そのせいですっかり寝坊となってしまったが、昨日に本日分の立ち寄り地を二つほどクリアしていたので1時間の余裕がここで役に立つ。

素泊まりなのですぐに用意をしてチェックアウト。ここまでは順調にきていた天候も、本日から曇り模様。既に振り出した細かい雨を気にしながら、温泉街を後にする。如何にも日本海という表情をし始めた空模様を心配しながら、暫くして到着する江津市(ごうつし)。

山陰地方と県内の市の中で最も人口が少ないという総人口24,540人のこの江津市。街の中心を流れるのは、中国山地を山陽側から貫いて流れる数少ない河川であり、中国地方最大の河川である江の川(ごうのかわ)。この江の川が日本海に注ぐ港という意味から江津市と名づけれたこの地は古くから朝鮮との貿易拠点となった港町でもある。

車で市の中心に向かうと渡る橋から眺める川岸の風景。煙を吐き出す工場が立ち並びなかなか壮観な風景を見せてくれる。

線路を渡って少々分かりにくい道を入っていくと丘の上に待ち受けるのは、Aの字の構造体で持ち上げられた大きなボリューム。この建物を今から50年以上も前に設計したのは、日本から海を渡り近代建築を学ぶ為に巨匠ル・コルビュジェに師事した三人の日本人建築家(前川国男、坂倉準三、吉坂隆正)の一人である吉坂隆正。

コルビュジェの元で学んでモダニズムを自らの体験の中で培ったプリミティブな感覚を見事に融合させ、独特な建築を作り出していった山登りでも有名な建築家である。

コルビュジェが提唱したピロティがまずは来訪者を待ちうけ、大きく持ち上げられた重そうなボリュームが庇をなってエントランスにアプローチする。それとは別に、特徴的な石に覆われた螺旋階段で上階に上がり、ブリッジを渡って直接上階にもアプローチできるようになっている。

この階段の途中から、線路の向かいに立っている次の目的地が目に入るが、なんとも清掃センターかのようなデザインに、やはりこちらの表情豊かな建築の方が面白いなと思いながら中に入っていく。



















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