2013年7月16日火曜日

郡上八幡城 1559 ★★★



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所在地  岐阜県郡上市八幡町柳町一の平
城郭構造   平山城
別名  積翠城(せきすいじょう)
築城主 遠藤盛数
築城   1559
機能   城郭
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小京都と称えられる街「郡上八幡」。

現在は統合をし、人口4万人の郡上市と名前を変えているが、この地が歴史の中でも要所を占め、なおかつ独自の文化を育くみ、そしてそのコミュニティは現代になってもしっかりと残り、リトル東京を目指すでもなく、過疎へと突き進むのでもなく、アイデンティティを残した美しい地方都市の在り方をしっかりと示してくれている街並み。

街は長良川と吉田川、小駄良川の合流地に位置し、街の中心を流れるヒューマン・スケールの小駄良川のせせらぎが常に街中に響くような美しい水郷の街。

夏の間続くという郡上おどりがもうすぐ開幕ということもあり、街の中は徐々に「ハレ」の非日常へと変わりゆく空気が街中を覆い始めているのが良く伝わってくる。

宗祇水に代表されるように、街のあちこちで目にすることが出来る美しい水のある風景。この街を歩いていると、いい水。これが全てだと痛感する。

美しい水が美しい街並みをつくり、
美しい街並が美しいコミュニティをつくり、
美しいコミュニティが美しい風景をつくる。
それが日本の原風景。

そんな街並みを見下ろすように位置するのがこの郡上八幡城。惜しくも日本100名城には選定されなかったが、十分にその資格はあると思える美しさと構えの良さ。

天守閣は再建80周年を迎える日本最古の木造再建城で、日本の至る所で見ることが出来る鉄筋コンクリート造の再建城とは一線を画すものになっている。山頂にそびえるその美しさは司馬遼太郎をして「日本で最も美しい山城」と言わしめたという。

天守からの見下ろす郡上八幡の街並みは、山から流れ出る水が川となり、谷を作り、そこに人があつまり村を作り、そして街に発展したというのが見て取れるような構成になっており、まさにこの地の歴史が織り成す風景を見せてくれる。

天守閣の展示で紹介されている内容に、かつての城主の青山忠成が徳川家康より宅地を与えられ、それで選んだのが現在の東京・青山であり、青山氏の菩提寺である東京・青山の梅窓院では今も郡上おどりが開催されるという意外な事実を知ることになる。

いくらネット上に情報が溢れていても、それに興味を抱かない限り、アクセスもしないし、その文字が情報として意味を成さない。しかしこうしてその地に訪れるからこそ興味が沸いて、関連情報が意味を成して身体の中に入ってくるんだと改めて実感しながら細い山道を降りていく。

























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