2012年10月13日土曜日

抜歯

国慶節が始まるころ、なんだかモノを噛むたびに左の上の歯に痛みを感じる。なんだか嫌な予感はしていたが、体調を崩しているのでそのせいだろうと楽観的観測を持っていたが、休みは終わりに近づけど一向に引く様子を見せない痛みに観念をし、休み明けに奥さんが歯医者さんというオフィスのスタッフに相談をする。

こちらの健康保険の仕組みや、日本の海外保険が適応できるかなど、いろいろ相談しながら・・・と思っていたが、とにかくまずは見てもらって来ては?ということで早速、その日のうちに彼女が勤める歯医者に出向く。

こちらでは結構有名なチェーン展開をしているような歯医者で、裕福層相手だと暗示するような内装に不安を感じながら診療をしてもらう。レントゲンを取ってもイマイチ分かりにくいので、薬を塗って明後日再度診察をすることに。

とにかく専門家に診てもらうということは、安心感を得るということなんだと再確認し、引かない痛みに緊張感は増しながら最来院。今度はレントゲンに3次元スキャナーでの立体映像も撮ってみるがやっぱり中で折れているのかどうなのか、はっきりとした判断がつかないという。

こちらはできるだけ抜かずに済ませたいが、中で折れているのなら抜かずにはいられないという説明。こちらが中国語を解すると知ったら容赦なく中国語のみで説明をしてくれるので、かなり曖昧な理解になるのを恐れながら一つ一つ質問を重ねて状況を理解していく。

まとめると、中国では病院内での歯科での診療では一般的な医療保険が適用できるが、ここのような個人経営の診療所では保険適用外となり、これは中国人であろうが、中国で働き、中国の健康保険が適応されている外国人でもおなじことだという。

そして、調べると日本の海外保険でもやはり事故などの不慮の自体以外での治療では保険の対象外となるという。

日本に戻ったときにタイミングを合わせて治療をしていくという可能性を検討しても、この状況だと1ヶ月に一度は来院しないといけないので、とてもじゃないがコストが合わないだろうという判断に。

抜いたら抜いたでインプラントなら1万元以上はかかり、それ以外ならブリッジなどの方法を検討しなければいけないと、こちらの歯医者事情を疑いたくなるような値段設定に腰は引けまくりで、抜かなくて良い可能性にかける為に日本でかかっていた歯医者ならより詳しく分かるかもということで、レントゲンの写真をデータでもらって帰宅することにする。

早速日本のかかり付けの歯医者に電話し常用を説明するが、残念ながらその歯は自分は治療しておらず詳しく分からないが、状況を聞く限り中国の歯医者の判断は正しいだろうということで、ジ・エンド。

方向性が限られると今度はいかにもその判断が正しいと自分に言い聞かせるかで、今思えば、慢性的な頭痛も、首こりも、脚の痛みをすべて今回の歯痛と同じ左側。これは根本的な原因をつくっていたのはこいつだったのでは?と容疑者Xに仕立て上げ、とにかく抜いてもらう決断をくだして電話で予約。

こちらでは各先生の個人の裁量が結構大きいようで、早速週末に予約を取ってくれて、朝一番から覚悟を決めて歯医者に向かう。以前夫婦揃って一緒にサッカーの試合を観戦した縁で妻も知り合いなので一緒に同行してもらう。

中国語ということで、認識に間違いが無いか最後の確認をし麻酔を受け入れたら、あっという間に抜いてしまって、やはり根元が折れていたということ。友人ということで、特別な待遇をしてくれて、持つべきものは心の許せる友人だということを再認識しながら、痛みに悩まされたこの2週間と少し軽くなったはずの体重を思いながら帰りのバスに揺られる。

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