2012年9月2日日曜日

今日変わった

今日、秋になった。

朝外にでると、ひんやりとした空気を肌で感じ、季節が一つ変わったことを感じる。

そんな明確な境界線としての一日が、短く暑い夏を終えたロンドンには確かにあったなと思い出す。そんなことを思い出させる一日が北京にもやって来た。

昨日までの強い日差しはどこに行ったのかと思うような、しっとりした空気に感じるひんやりとした肌触り。空気の質が変わって、空気の粒子一つ一つがそれぞれ幾分温度を下げた感覚。

こういう季節の境界線は、いつも懐かしさと次の季節への期待を抱かせてくれて悪くないなと思いながら自転車を飛ばし、そういえば東京ではこんな感じは無かったかもなと思いを馳せる。

ダラダラとスプロールする東京の街並み同様に、東京の季節はダラダラと繋がってしまい、気がついたら季節が変わってしまっていて、その変化を感じさせるのは台風や梅雨の水たちか、それとも色を変える木々の葉達。

きっと昔の東京や江戸にはそれでも「今日変わった」と思える一日が存在していたのだろうと思うが、それを感じさせるために必要な自然と人工物のバランスが既に存在しえないのと、またそれを受け取るための人のセンサーが弱まっているのだろうと思わずにいられない。

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