2012年5月15日火曜日

「The Autopoiesis of Architecture」 Patrik Schumacher 2012


「All problems of society are problems of communication, and within a post-Fordist Network Society in particular, social productivity increases with the density of communication.」

今まで遭遇した中でも、最大級の建築モンスターであろうパトリック・シューマッカー

在籍したAAスクール大学院のAADRLでの担当教員であったことから縁は始まるのだが、その後ザハ・ハディド事務所に誘ってくれ、世界で活躍する建築事務所のトップとして如何に世界の舞台で建築を作り、常に新しい言語を追い求めるかを教えてくれた人でもある。

とにかく、エネルギッシュ。一歩たりとも止まらない。常に建築のことを考えてる究極の建築オタク。語る言葉は非常に感覚的なのだが、書く文章は非常に小難しい。彼が哲学学部出身ということも関与する。

共にザハ事務所で働いていたマ・ヤンソンと一緒に独立してMADを始めた後も、何かにつけて目をかけてくれいろいろな場によんでくれたり、北京に来るときにはオフィスに寄ってくれたりもし、フェイスブックで連絡もくれる。

しかし油断ならない建築モンスター。頭の中を駆け巡っているであろう、さまざまなアイデアを排出するかのように、またとんでもなく小難しい本を出版するようだ。


ちらっと紹介文を読んでみるが、


parametric differentiation
agglomeration 密集化.

なんだか懐かしい言葉が飛び交う。若かりし大学院時代これはいくら英語を勉強しても到底辿り着けないと悟りを開かせてくれた数々の文章。この歳になってもそれは変わらないということを再認識。

相変わらず世界中を駆け巡り、いつもどこかで新しいものを見つけ、考え、話して、作って。そんなことをしてどんどん前に進んでいるんだと思うと、毎日疲れたなんて言ってられないとエネルギーをもらう。

ぜひ日本で建築を学ぶ学生に辞書を片手に少しでも読んでもらい、世界のトップクラスの建築家が、一体今何を考え建築に向かっているのか理解しようとし、理解できないものもあると理解することでもいいので、時間を費やしてもらいたいと思わずにいられない。



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