2011年11月9日水曜日

ガラパゴスに失礼だ

先日法事で実家に帰ったときに親戚の叔母に向かって母親が言っていた。

「私、こんなに太ってしまって、トドみたいでしょ」

と。それに対して叔母が、

「あなたと比べられたら、トドに失礼よ」

二人でケラケラ笑っていた。


そして先日、ドコモが同時通訳のサービスを発表した。

これだけガラパゴス化が危惧される現状で、それを加速させるサービス以外の何ものでもないのではないか?と思わずにいられない。

言語を身につけるということは、その言葉を話す人とのコミュニケーションだけが目的な訳でなく、その言葉で考えられた文化、文学や習慣など全てを含めたその言語世界に触れるということだと思うのだが、楽な方、楽な方へと流される現代の日本人に対して、その入り口を完全に閉ざしてしまうことになるとしか思えない。

まさに、目の前の自分達の利益を追求し、日本という総体をダメにする典型だろう。

今後、小中学校で英語を学ぶ子供達に先生達はなんと言えばいいのだろうか?
苦労して単語を覚えることを、どう説明すればいいのか?

ガラパゴス化と簡単に言われるが、ガラパゴスに住んでいる動植物だって、その日を必死に生きている。自分達は何も悪くはないのに、押し寄せる世界的な環境破壊の影響を甘受して、それでも時間をかけて、環境に適応し、自らの進化につなげていく。

「ガラパゴスに失礼だ」

そんな言葉が聞こえてきそうな今の日本。



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