2011年2月16日水曜日

雪に想う

一昨日は東京での久々の雪。

足元のおぼつかない中を、道路にできる車の轍を選んでび、バランスをとって歩く。裏道を自慢げに走ってくるタクシーが通るたびに、一々雪が積もり、ツルツル滑りそうになる歩道を歩くことになる。

その中でも最悪なのが、ちょっと感じの良いマンションのエントランスあたりに敷いてある、ピカピカの水磨きした石材。体重増加に悩まされる身体は、いとも簡単にツルッといってしまいそうになる。こういう素材を選ぶ設計者は、よっぽどバランス感覚に自信があるのだろうと思いながら、恐る恐る足を進める。

そんな歩道を足元を注視しながら歩いていると、相当歩き易さが違っている。場所によってかなり雪解けの状態が違うことに気付かされる。

建物の高さと風の向きの関係かな・・・、とか思っているとそうでもないようで、恐らく舗装面の素材の違いによって、雪解け、水はけの状態に影響してるようだ。それも数種類の違いではなく、微妙だがかなりの違いがあるようだ。

ゲリラ豪雨に苛まれた昨年によく耳にした多孔性舗装材。土という保水性に富んだ大地が失われ、同時的に降り注いだ分だけの雨水を排水する保水性が低いアスファルト舗装によって河川に注がれた水量は、許容能力をはるかに超えてオーバーフロー。そんなゲリラに時間差攻撃と、一躍注目をあびた多孔性舗装材。

普段見えないモノが思いもよらない雪によって見えてくる。きっと今日、ツルツル滑る地域は、自分のバランスの悪さか、行政の予算の無さか、それとも違うところに税が投入されているのか。

そんなことを想いながら、歩き易い方に方にと歩を進めていると、とんでもない方向にでてしまう。ななんだか迷路に迷い込んだ蟻のよう。それもまた、楽しいものだ。

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