2010年12月25日土曜日

「フランク・ゲーリー展」 サンリートン・ビレッジ・ノース 北京 2010 ★★★














Architecture should speak of its time and place, but yearn for timelessness.

昨今では、新しい開発を行うときに、その設計者のプロモーションをして、いかに凄い建物か!というPRをして、マーケットの熱を上げる。そんな方式が取られるのだろうか。

香港のディヴェロッパー、スワイヤ・プロパティーが香港で計画中の新しい集合住宅の設計は、巨匠フランク・ゲーリー。北京、サンリートン・ビレッジ・ノースにおいて、そのプロモーションを兼ねて、ゲーリーの展覧会が開催中だったので、見にいってきた。

ゲーリーの経歴を作品を追って紹介しつつ、主要プロジェクトは大掛かりな模型で展示する。一階から4階までゆったりと使って、一人の建築家の人生を振り返れるような展覧会。なかなかボリュームがあり十分楽しめる内容になっている。

ゲーリーはアカデミックな言葉を発せず、著作も作品集のみで、語られる言葉も非常にシンプルで分かりやすい言葉を選ぶ建築化。展覧会を見終えて気づくのは、全くCGに頼らなず、模型写真か竣工写真のみで、現実のモノで空間を伝えようとするその姿勢。

The approach to architecture should be like science, but breakthroughs that create new information, not repetition of old ideas

敷地分析からプログラム分析とボリューム・スタディ、デザイン・コンセプト、ディテール設計、テクニカル・ディベロップメント、施工。学生の作品と違うのはディテール部分以降のプロセスで、やはり建築に向かう姿勢はどんな巨匠事務所でも同じだとあたらめて思わされる。行われるのは大量の模型でのスタディ。微妙な違いですらしっかりと形に落として確認する。

I wanted this building to be one idea, inside and outside, one aesthetic, unlike traditinal concert halls. I wanted to express the joy and feeling of music.

最近の作品はシンプルなボリュームに、微妙な揺らぎを加えて、美しいフォルムを作り出す。スケッチから形態の間に、考えられるだけの形を実際眼で見て確認するからなのか、やたらとプロポーションがよいのが印象的。
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